Saturday, September 5, 2009

メデイアは冷ややか。

週末のWall Street Journal, NY Timesのトップ記事はどれも失業率の上昇を強調したものがほとんど。特にNYTは、比農業部門雇用者の減り方は良い基調を見せていると言いながらも、焦点は失業率に絞り、jobless recovery-雇用なき景気回復を示唆。製造業が回復し始めているものの、雇用から見ると個人消費はいたって弱く、しばらくは景気全体の足かせであろうとしている。一方で、WSJは通常、景気後退期には今までセイフ・ヘイブンとされていた政府系雇用までも今回は厳しい環境下に立たされていることを指摘。連邦政府は安定していても、州や他の地方政府では財政悪化と共に雇用を減らしている状況を書いていた。しかし、その記事のすぐ下にはテンプ雇用が安定化し始めていることも取り上げ、この先行指標の動きからすると雇用全体の回復も近いとしながらも、そのスピードは今のところ遅いであろうとの観測。

メデイアはネガテイブな視点からの記事が多かったのですが、昨日の投稿で書いたように8月の雇用統計は単にミックスな内容だったと思っています。付け加えるととすれば、上に書いてあるテンプ雇用の点とサービス業の雇用でしょうか。後者は過去3ヶ月改善トレンドを見せており、木曜日に書いたように、経済の大半を占める部分が安定化することが不可欠だと見ています。

今週のバロンズから。

今週のBarron’sのトップ記事は、秋口からの米国株式市場の見通しにつき、ストラテジスト10人とのインタビユー。その内容を記者のコーピン・タン氏が手短に説明しています。SP500の年末予想は平均で1056。けして弱気ではないが、3月からの戻りの速さと度合いを考えると、かなり良い材料は織り込み済みではないかと見ている。一方で、調整があったとしても、短くまた浅いものにとどまるとしている。SP500の営業利益の平均予想は 2009年 $57.65、2010年 $71.75。セクターとしてはシクリカル・景気敏感を主に好み、エネルギー、素材・資源、テクノロジー。



週間インデックス・パフォーマンス

今週は金融セクターの利食いが目立った。



Friday, September 4, 2009

チャート・ポイント: SPX、NYSE Adv-Dec



チャート:SP500指数、10年物米国債利回り


9月4日の 米国株式市況 Podcast

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Video Update 米国株式市況 9月4日09年






今日は:(NVLS)ノベラス、(CIEN)シエナ、(WDC)ウエスタン・デジタル、(STX)シーゲート、その他。

経済データ:雇用統計

雇用統計

8月の雇用統計は、ややミックスな内容でした。失業率は予想9.5%を上回て9.7%まで上昇し、1983年以来の高さ。非農業部門雇用者数は-216Kで、予想-230Kより良かったが、過去2か月分は下方修正されました。 7月(-247K => -276K), 6月(-443K => -463K)。また、8月は改善のスピードがちょと遅くなった。しかし、四半期ベースで見るとトレンドは良い方向へ。Q309平均 -246K, Q209平均 -428K, Q109平均 -691K。

平均週間労働時間は33.1、前月比変わらずで予想どうり。平均時給は $18.65で、前月比+0.3%、前年同月比で+2.6%。予想は前月比+0.1%でした。


Source: U.S. Dept of Labor, Briefing.com, Federal Reserve Bank of St. Louis









Thursday, September 3, 2009

チャート・ポイント: SPX

チャート:SP500指数、10年物米国債利回り


9月3日の 米国株式市況 Podcast

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Video Update 米国株式市況 9月3日09年





今日は:  小売株: 8月の既存店売り上げは引きつず気弱かったが、予想ほど悪くなかったものが買われたー(TGT)ターゲット、(KSS)コールズ、(TJX)テイジェイエクス、(ROST)ロス・ストアーズ、(ARO)アエロ・ポスタル、(JWN)ノードストローム、(GPS)ギャプ、(LTD)リミテッド、(COST)コストコ。金鉱株は3日連騰。

経済データ: 失業保険申請件数、ISM非製造総合業景況指数、OECD経済予想

OECD経済予想

今日OECDが2009年の経済予想を引き上げた。下の表の一番右が新しい予想で、その隣が6月時点での予想。G7 2009年は-4.1% => -3.7%。 2010年に関しては11月に発表する予定です。

Source: OECD

ISM非製造総合業景況指数

ISM非製造業総合景気指数。8月は48.4と、予想48.0を少し上回り、上昇。非製造業は11ヶ月連続で縮小しましたが、そのスピードは鈍化しています。指数のレベルは昨年9月以来の高さまで回復し、50.0にまた近ずきました。景気指数51.3で11ヶ月ぶりに拡大。新規受注は49.9まで戻し。輸出受注54.0で、過去3ヶ月の内2ヶ月拡大。雇用は43.5と、上がりましたがまだ低いです。全体的には良い基調ですが、製造業と比較すると遅れ気味です。

個人的には、経済の大半を占める非製造業(サービス)の回復が雇用状況の安定化に不可欠だと思っています。


Source: ISM, Federal Reserve Bank of St. Louis


失業保険申請件数

8月29日で終わった週の失業保険申請件数は予想+564Kを上回る+570Kでしたが、前週比-4K、2週間連続で下がりました。しかし、4週間移動平均は+4Kの571,250。
8月22日で終わった週の失業保険継続受給者数は+92Kの6234K。先週も書きましたが、雇用の改善トレンドはこの1ヶ月足踏み状況となっています。失業保険申請件数は重要な先行指数なので、これがまた低下し始めないと、先々の雇用、所得、そして消費の回復に対する懸念が残り、景況のdouble-dip説も完全に抜けないですね。


Source: U.S. Dept of Labor, Briefing.com



Wednesday, September 2, 2009

製造業受注額

7月の製造業受注額は予想+2.2%に対し+1.3%。ただ、6月分は+0.4% => +0.9%へと上方修正されたので、ゲタは少し高くなった。耐久財は+5.1%と強かったが、非耐久財が-1.9%で足かせとなった。全体を押上げたのは主に国防資本財(+16.4%)と輸送用機器(+18.5%)、特に民間航空機(+105.1%)。先行指数とのなる非国防資本財(除航空機)は-0.3%と、3ヶ月ぶりに低下した。

Source: U.S. Censusus Bureau, Federal Reserve Bank of St.Louis, Briefing.com







チャレンジャー・グレイ企業人員削減数

チャレンジャー・グレイ企業人員削減数8月分は7万6456人(前月比-21.5%,前年同月比-13.8%)。月間では今年二番目に低い水準。前月比では、過去7ヶ月の内、6ヶ月下がり、前年同月比では3ヶ月連続で下がった。

Source: Challenger, Grey & Christmas

ADP民間雇用者数

8月のADP民間雇用者数は予想-250Kに対し-298K。予想を下回ったが、過去2か月分は上方修正されたので、ヘッド・ラインほど期待はずれな数字ではなかった。[7月 -371K => -360K, 6月 -463 => -433K]。四半期平均で見ると改善トレンドがよくわかる: Q3 -329K, Q2 -474K, Q1 -687K。

Source: ADP





Tuesday, September 1, 2009

建設支出

7月の建設支出はー0.2%と、予想+0.0%を下回り、過去2ヶ月分は下方修正されました。

Source: U.S.Census Bureau, Briefing.com, Federal Reserve Bank of St. Louis



中古住宅成約指数

中古住宅成約指数。7月は予想+1.5%(前月比)に対し+3.2%で、6ヶ月上昇。前年同期比では+12.1%と、5ヶ月上がりました。ただ、南部と西部に集中していて、北東部と中部は下がっています。

Source: NAR

ISM製造業景況指数

8月のISM製造業景況指数は予想50.5を上回る52.9で、19ヶ月ぶりに製造業が拡大。経済全体も4ヶ月連続で拡大しました。主な点として、受注は61.9と2ヶ月上昇し、また18業種中、13が上昇。生産は61.9と、3ヶ月上昇。これも18業種中、13で上昇しました。受注残は52.5%で、17ヶ月ぶりに拡大。雇用は46.4と上がって来ていますが13ヶ月連続で縮小。


Source: ISM, Briefing.com, Federal Reserve Bank of St. Louis





Monday, August 31, 2009

今日目にとまったチャート。

今日Afraid to Tradeというブログで今日下にあるチャートを見ました。この方によると、去年からバルテイク・ドライ(BDI)はS&P500に対し3ヶ月ぐらいの先行性を持っているとの事です。BDIは6月あたりで戻り高値を更新した後、調整中。もし、この相関関係がまだつずいていれば,S&P500も9月上旬から調整するかも知れないとの事。このような見方もあると言うことでご紹介しておきます。



チャート・ポイント: SPX

チャート: SP500指数、10年物米国債利回り


8月31日の 米国株式市況 Podcast

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Video Update 米国株式市況 8月28日09年




今日は: (MVL)マーベル・エンターテインメント、(DIS)デイズニー、(BJS)ビージェイ・サービス、(BHI)ベイカーヒユーズ。

経済データ: シカゴ購買部協会景況指数

シカゴ購買部協会景況指数

8月のシカゴ購買部協会景況指数は予想48.0を上回る50.0となり、11ヶ月ぶりに地区製造業の縮小に歯止めがつき、昨年9月以来のレベルで回復。内容としては、生産、新規受注、入荷遅延、そして仕入価格がそれぞれ50.0、またはそれ以上となった。製造業全体の回復と、特に自動車産業の生産底打ちが現れたと見るところが多い。ただ、注意すべきポイントはCARSプログラムのインパクトがあった事を忘れてはいけない。


Source: ISM Chicago, Briefing.com


Sunday, August 30, 2009

週間インデックス・パフォーマンス

今週S&P500をアウト・パーフォームしたのは金融、個人消費関連、とテクノロジー。